旧約聖書続編(カトリックでは聖典)を通読した時に、「知恵の霊(注:聖なる霊)」に関する興味深い啓示を拾ってみました。
(旧約聖書続編「知恵の書」)
1. 4 知恵は悪を行う魂には入らず、罪のとりこになっている体には住みつかない。
6.16 知恵は自分にふさわしい人を求めて巡り歩いている。
7. 7 わたし(ソロモン)は祈った。すると悟りが与えられ、願うと知恵の霊が訪れた。
7.22 知恵には理知に富む聖なる霊がある。
7.25 知恵は神の力の息吹、全能者の栄光から発する純粋な輝きであるから、
7.27 世々にわたって清い魂に移り住み、神の友と預言者とを育成する。
7.28 神は知恵と共に住む者だけを愛される。
9. 1 先祖たちの神、憐み深い主よ、あなたは言葉によって全てを造り(注:創世記)、
9. 2 知恵によって人を型づくられました。あなたが造られたものを人が治め、
9. 3 信仰深く、義に基づいて世界を支配し公正な心で裁きを行うためです。
10.1 世の父として最初に造られたただ一人の人を知恵は守り、犯した過ちから救い、
10.2 万物を治める力を彼に与えた。
12.1 あなた(主なる神)の不滅の霊がすべてのものの中にある。
13.4 もし宇宙の力と働きに心を打たれたなら、天地を造られた方がどれほど力強い方であるか、それらを通して知るべきだ。
旧約聖書の中でも至高の知恵者だったとされているソロモン自身が、もともと頭が良かった訳ではなく善良な若者だったので知恵(聖霊)が降下して悟りを得たと告白しております。
このソロモンの聖霊降下の体験は、空海の「明星口ニ入リ(明星が飛来し口に飛び込んだ)」という神秘体験(「三教指帰」、「御遺告」)にも通じます。
(「 大本神諭」 明治三十六年旧正月三日)*1
今度のお役に立てるのは、水晶魂の選り抜きばかり、神がうつりて参るぞよ。
そして 太古より人類が問うた「人類誕生の目的」は知恵の書9.1-3,10.2にハッキリと書かれているようです。私も半世紀近く前に師の著書で「人は物質世界での神の地上代行者」と読んだことを覚えております。
(「御聖言」昭和35年10月15日)*2
霊力、神霊より優るものは不要なり。然れども地の上他力にて創りおきし資源(もとで)にて、物創り致しその物動かし、神の想い通りの世創り(天国文明創りのこと)、致してまいる力は神霊に勝るもの必要なるが故に、子神霊(かみ)に肉もたせて地に降ろしたるが人の始まりなり。
*1 「大本神諭 第二集」出口孝樹、愛善世界社、P170
*2 「神の大経綸 二十一聖紀霊文明のヴィジョン」岡田晃弥、L・H陽光出版、P84